研究調査

research study

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参画型社会の交通管理と市民

プロジェクトリーダー:久保田 尚
年度:2002年, プロジェクトナンバー:H495

背景と目的

我が国において公共事業の計画を立てる際に住民の意見を取り入れる、いわゆる「住民参加」が導入されるようになり久しいが、他分野に比べ遅れをとっていた交通計画においても近年、住民参加がにわかに脚光をあびるようになってきている。
道路政策の今後の方向を広く国民に問いかけようとするパブリック・インポルブメント(PI)方式といった国土交通省(旧建設省)の取り組みや、計画プロセスの中に住民参加を正式に位置づけてスタートした「コミュニティ・ゾーン形成事業」などが、そうした傾向を象徴している。
しかし、このように住民参加の必要性が高まる中、事業への住民の関与の形態、その進め方には未だ確立されたガイドラインはなく、各自治体とも手探りで進めているという状況である。また、参加する主体である住民側も、その準備が整っていないというのが現実である。そこで、本研究では、住民参加の一つの形態として計画の予備調査の段階から住民が参入することで、住民自らが進めていくまちづくりとしての交通整備において住民が望むものをつくっていくために効果的な影響を及ぼすのではないかと考え、「住民参加型調査」を提案し、実際に住民主導のもとで行われようとしている道路整備計画の事例での適用を試みる。
そして、調査への住民の関与の形態と関与した住民の意識の変化、及び「住民参加型調査」の進め方に着目し、有効であると思われる点、改善の余地が見られる点の考察を行う。特に、有効であると思われる点に関してはその有効性を検証し、他地域への適用可能性を考察することで、今後、住民参加型の交通計画をより効果的かつ円滑に進めていくための一つの方向性を示すことを研究の目的とする。

成果物

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