研究調査

research study

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ラウンドアバウトの社会実装と普及促進に関する研究

プロジェクトリーダー:中村 英樹
年度:2013年, プロジェクトナンバー:H2534

背景と目的

平成21~23年度に実施した「安全でエコなラウンドアバウトの実用展開に関する研究(H188/H2292/H2303)」で取り組んできた各種社会実験による実証や提案の成果として、ついに平成24年度に飯田市東和町交差点において信号交差点のラウンドアバウト化が行われた。これは、信号機を撤去して交差点の形状をラウンドアバウトに変更するという、日本初の画期的な取り組みとして、極めて貴重な事例となるため、H2420プロジェクト「ラウンドアバウトの社会実装と普及促進に関する研究」では、当該交差点において信号交差点からラウンドアバウトに変更する前後における各種データを収集・分析するとともに、改良時の手順や経験について記録を行ってきたところである。しかしながら、ラウンドアバウト化の竣工がH25。3。24となるため、改良後のデータについては、H25年度に収集し、事前データと併せて分析を行う必要がある。
また、「安全でエコなラウンドアバウトの実用展開に関する研究(H188/H2292/H2303)」の社会貢献テーマとして実施したH2425プロジェクトでは、全国各地において普及促進のためのセミナーなどの活動を行うとともに、技術的提案を積極的に行ってきた。その結果、長野県軽井沢町でのラウンドアバウト社会実験や、長野県須坂市におけるラウンドアバウト化計画、およびその他地域や国交省などにおけるラウンドアバウト技術検討会の設置、さらには環状交差点を位置付けるための道路交通法の改正案など、数多くの有意義な成果につながってきた。このように、国や全国各地の自治体におけるラウンドアバウトの導入機運が大きく高まっているが、ラウンドアバウトの適切な導入を図るためには、これまでの技術的知見と併せて上記交差点における実績データや経験についての情報提供を行いつつ、活発な普及促進活動を行い、各地で複数の事例を積み上げていく必要がある。そこで本研究は、次の3つを主な目的とする:(1)交差点のラウンドアバウト化の事後における利用者挙動データを収集し、実証データの蓄積を図る。また、これらを事前データと比較することによって、信号/無信号交差点交差点のラウンドアバウト化による効果の定量評価を行うことによって、日本におけるラウンドアバウト計画設計のための技術的知見を得る。(2)全国各地においてセミナーを行うなどにより、ラウンドアバウトの普及促進活動、交通安全教育活動を継続的に行う。(3)各地において、ラウンドアバウトの具体的計画・設計の技術的提案を行うとともに、社会実験実施に際しての技術的参画を行う。

期待される成果

(1)飯田市東和町・軽井沢町六本辻各交差点のラウンドアバウト化事前事後比較評価H24年度にラウンドアバウト化が完了したこれらの交差点において、ビデオカメラなどを用いて事後の交通実態調査を行うことにより利用者挙動データを収集し、事前事後比較分析を行う。
(2)各地におけるラウンドアバウト普及促進活動の展開
全国各地でセミナーを開催し、行政担当者らとの意見交換を通じて正しい認知を図る。また、子供やお年寄りを含む地域住民などを対象とした、ラウンドアバウトの利用方法等に関する交通安全教育のための教材の作成と講習の実施を行う。
(3)ラウンドアバウトの技術提案と社会実験への参画
被災地をはじめ、全国の候補交差点におけるラウンドアバウト計画・設計・交通運用の技術提案を行い、ラウンドアバウト設置への技術的参画を行うことで、事例を蓄積する。さらに、各地におけるラウンドアバウト社会実験の提案を行うとともに、実施に際してはこれに参画して技術的支援を行う。

成果物

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