研究調査
research study
開発途上国におけるオートバイの都市交通手段としての役割と限界に関する研究
プロジェクトリーダー:福田 敦
年度:2003年, プロジェクトナンバー:H501
背景と目的
H491では、東南アジア地域を対象に、オートバイが現在都市交通としてどのような役割を担っているのか、そして経済発展、都市開発、安全、環境面を踏まえて。将来どういう役割があるのか、またその限界がどこにあるのか、マクロとミクロの2つの視点から考察し、我が国の貢献のありかたについて具体的に提言することを目的に進めた。研究活動の結果、保有構造や安全教育の動向の把握、オートバイタクシーの実態や交差点での飽和交通流率の解析などで多くの知見を得られたが、同時に、地域政策とオートバイの役割の関係、交通手段選択におけるオートバイタクシーやオートバイタクシーの需要動向、交差点での挙動特性、安全教育の効果分析の各項およびそれらの関連性といった点で、さらなる研究調査の必要性が明らかになり、政策提言までは至っていない。
そこで本年度は、それらに焦点を絞って、昨年同様東南アジア地域に限定して、現地ーデータ収集と解析を中心に進めることを目的とする。
期待される成果
研究計画は大きく3区分される。
1)マクロ的解析
国あるいは地域レベルでの政策動向とオートバイの役割を経年的に分析する。データの拡充と地域区分の見直しを含む(タイ、カンボジア、ベトナム)
2)ミクロ的解析
交通手段選択特性では、昨年度調査結果を基に追加調査を実施し、モデル構築の上考察する(タイ、カンボジア)
交差点挙動特性では、サンプル数を増やし統計的安定性向上を図る(タイ、ベトナム)
安全教育の結果分析では、核関連主体(行政、メーカー、NPO)の活動と効果の関係をケーススタディベースで分析する。
3)役割と限界の考察と政策提言
上記、各成果より識者ヒアリングや討論を通して役割と限界について複数のシナリオで検討を行い、政策提言を目指す。