研究調査

research study

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タイにおける交通安全施策推進のための支援方策の検討

プロジェクトリーダー:福田 敦
年度:2006年, プロジェクトナンバー:H857

背景と目的

平成17年度の研究テーマ「タイにおける交通安全施策への支援」では、APホンダからの受託を受けて、日本の交通対策の経験を活かしてタイにおける交通安全を推進するための支援策を検討し、具体的に支援活動を行うことを目的として、ヒヤリ地図を活用した交通事故危険地点の抽出の可能性をサマトプラカンとウドンタニにおけるワークショップの開催を通じて検証し、その有効性に関して広く現地関係者の理解を得ることに成功した。本研究では、これらの成果を受けて、現地におけるヒヤリ地図作りのマニュアルを作成するとともに、実際にヒヤリ地図作りのワークショップを学校教育やコミュニティーへ展開し、危険地点の抽出の可能性をより深めるとともに、交通安全意識の向上への効果についても分析を行うことを目的とする。また、得られるヒヤリハットデータや他の利用可能なデータを、GISを用いて効率的にデータベース化し、交通安全普及活動への活用や道路施設・交通運用方法の改善などへ活用する方策について検討することを目的とする。

期待される成果

・ 実施マニュアルの作成:平成17年度に、3回実施したワークショップ時に撮影したビデオ、アンケート結果、参加者からの意見などを整理し、現地大学関係者と協力してヒヤリ地図作りのマニュアルを作成する。
・ ワークショップの開催による危険地点抽出の可能性の検証:作成したマニュアルを活用し、現地の学校やコミュニティーで、ワークショップを複数回開催し、交通事故データなどでは把握できない交通事故危険箇所の抽出が可能であるかを検証する。
・ ヒヤリ地図作りの現地における普及活動:上記ワークショップの開催などを通じて、日本が多くの経験を持つヒヤリ地図とその活用方法をミニシンポジウムなどを開催し広くタイ社会に普及する。
・ ヒヤリ地図作りワークショップの交通安全意識の向上への効果の分析:ワークショップを通じて、参加者の交通安全意識がどのように向上するかを事前事後にアンケート調査を実施して分析を行う。
・ GISを活用したデータベース化の検討:GISを活用して、収集されるヒヤリハットデータを、交通量調査の結果やプローブ調査で得られる道路路面の状況、警察に病院によって収集されている事故データなどと合わせて、効率的にデータベース化し、活用する方法を検討する。
・ 以上をもとに、交通安全普及運動への活用法や道路施設・交通運用方法の改善施策を提案する。

成果物

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