研究調査

research study

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LRT導入の事後評価

プロジェクトリーダー:小林 實
年度:1989年, プロジェクトナンバー:378

背景と目的

東南アジア各国の首都圏における道路交通は、年を追うごとに逼迫し、もはやいずれも都市爆発寸前までに至っている。フィリビンの首都マニラにあっても、この10年来同様な状況であり、これを改善すべく種々の手段が提示され、かつ論識されたのであった。
この中でヨーロッパ諸国において既に実効を上げているLRT (Light Rail Transit)をマニラ首都圏に導入し、CBD(Central Business District)における交通渋滞の緩和に機能させようとする動きがあり、1981年にタフト(Taft)通りにおいて着工にとりかかった。かくして、1985年には第一期である南北を結ぶ路線の建設が完了し、運行を開始した。
本研究は、かつて1983年に行なったLRTが導入されることに伴うマニラ市民の生活への影響をみた事前調査をうけて、いわば事後調査の形をとっている。LRT全線開通後すでに3年の期間を経、LRTがかなり市民の生活に浸透した時点であるとの判断から、開通後の運行状況、人々の生活上の意識の変化、さらに行動の変化にLRTがどのようなインパクトを与えたのかどうか、これに都市計画、心理学の専門家の手により分析・検討が加えられた成果が今回の報告である。

成果物

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