研究調査

research study

Share
facebookxhatenapocket

≪行政・団体連携≫中山間エリアの高校通学における交通課題の解決と教育的効果の測定

プロジェクトリーダー:北村 友人
年度:2022年, プロジェクトナンバー:2205b

背景と目的

大阪府立豊中高等学校・能勢分校は、中山間エリアに位置する学校であ るが、文部科学省のスーパーグローバルハイスクール(SGH)に指定されるな ど、グローバルな視点から様々な教育活動に取り組んでおり、地域での進学希 望者も多い。しかし、同校の課題として、「通学課題」が挙げられ、近年では進 学希望者が通学を理由に入学を断念するなど、入学者の減少・定員割れが 続いている。現在、徒歩や路線バス、自動車での送迎といった通学手段がある が、それ以外は自転車通学が最終的な手段となっている。ただし、自転車通 学においては、安全面で中山間エリア特有の多くの課題を抱えている。 今回、高校生に電動アシスト付き自転車(e-bike)という新たな交通手 段を提供することで、交通のあり方の学習支援により課題解決力の向上を目 指すとともに、地域課題全体の解決への展開を図る。とくに、2 年間の研究成 果にもとづき、最終的な成果として高校生たち自身による「交通安全に関する 提言」をまとめ、能勢町役場に提出することを目指している。この提言にもとづ き、今後、能勢地区における交通安全施策の改善が行われることを期待して いる。

期待される成果

交通課題に関する調査と教育的効果の測定を実施することで、交通課題 を解決するための方策を提示することが期待できる。その成果は、高校生たち が交通安全意識を高め、安全な運転行動をとるようになることである。 また、高校生たちから地域住民や町役場に対して交通安全に関する提言を 行うことによって、地域住民の交通安全に対する意識が向上したり、行政がより 安全な道路整備を行ったりといった、実際性に関する成果も期待できる。 さらには、こうした若者による地域に根差した活動を通して、他地域(とりわけ 能勢と同様に過疎化が進んでいる中山間エリア)でも応用可能なモデルの開 発といった、先見性に関する成果も期待できる。

同テーマの研究調査

一覧へ戻る