研究調査
research study
≪行政団体連携≫自動車の自動化運転:その許容性を巡る学際的研究
プロジェクトリーダー:今井 猛嘉
年度:2016年, プロジェクトナンバー:1610
背景と目的
自動車の自動化運転は、世界各国がその実現を目指して技術革新を競っているが、その法的許容性も、条約の制約下で検討されている。日本でも、その許容性の前提は同じであるが、警察庁のガイドライン発出により、公道実験が開始されることで、新たな局面を迎えている。この状況変化を踏まえ、許容性の範囲と限界を更に具体的に検討し、実証実験の社会還元方法を追求する。
期待される成果
1 年目(平成26 年度)にて、問題を概括的に検討し、2 年目(平成27 年度)にて、問題の国際的側面の検討を開始した。そこで得られた知見は、上記ガイドラインの制定にも反映されてきた。そこで3年目(平成28 年度)では、自動化運転車両の公道実験に際して予想される様々な具体的な問題(事故防止、事故発生時の責任の衡平な帰属と社会分担等)を、更に詳細に検討する。その結果、日本の関係法令の改正にも具体的な提言が可能となる。この分野における世界標準となる法的モデルの提示も可能となろう(プログラム提供者の民事、刑事、行政責任、製造物責任の改正への提言、ネットワーク上の情報保護の法制度の提言)。