研究調査

research study

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子供から高齢者までの自転車利用者の心理行動特性を踏まえた安全対策の研究

プロジェクトリーダー:蓮花 一己
年度:2010年, プロジェクトナンバー:h2293

背景と目的

日本の自転車の事故率は欧米よりも高く、事故件数全体に対する比率も平成19年で2割を超えた。また自転車が加害者となる事故の増加が問題となっている。その一方で、自転車の利用実態や利用者の心理行動特性の研究はきわめて少ないのが実情である。本研究では、1)自転車事故の利用者属性別の分析、2)公道での自転車利用者の行動観察調査、3)自転車用ドライブレコーダやジャイロセンサによる行動およびインシデント分析、4)利用者意識の質問紙調査を組み合わせることで、現在の自転車利用者の心理行動特性と利用実態を明らかにする。とくに、年齢別負傷者数の構成率で7割に近い中学校児童を中心に、小学校から高校生を第一のターゲットに、構成率で2割を超える高齢者を第二のターゲットにしてその事故要因を推定する。さらに、研究成果を踏まえて、自転車利用者への安全対策を立案、提言する。具体的には、道路環境面の整備、自転車の利用、自転車利用者への啓発活動、子どもや高齢者への交通安全教育プログラムの開発である。

期待される成果

三重県鈴鹿市において、教育委員会や学校の協力により、子どもへの様々な研究調査を実施する。協力校とはすでに予備的な意識調査を実施しており、観察調査やドライブレコーダの調査を実施する(①)。中学校では生徒会活動の一環として交通安全の活動を行う予定であり、ドライブレコーダや観察調査で得られたデータに基づいて自主的安全活動を実施する(②)。
子どもから高齢者までの行動特性や心理特性の調査はフィールド実験と質問紙調査を組み合わせて、鈴鹿市において実施する(③)。必要な場合には関西地域や中京地域で高齢者や成人の調査を追加的に実施する場合がある(④)。
平成21年度には、グループワークでの自転車の利用の仕方や安全性の向上プログラムを試作する(⑤)。基本的には小学生から高齢者まで活用できる教材開発に結びつける(⑥)。
① ③ 平成21年4月~7月
②   平成21年9月~12月
④   平成21年10月~12月
⑤   平成21年12月~平成22年2月
  平成22年2月~3月(可能な範囲で)

成果物

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