研究調査
research study
小型電動モビリティの受容性、安全性向上に向けた環境整備に関する国際比較研究
プロジェクトリーダー:鈴木 弘司
年度:2024年, プロジェクトナンバー:2412B
背景と目的
安全快適な交通の実現のため、電動キックボード、座り乗りの超小型モビリティなど、様々な小型電動モビリティの普及展開が期待されている。
本プロジェクトでは、昨年開始した2312Aプロジェクトの検討を深めるべく、1-2人乗りの小型電動モビリティを対象として社会的受容性、安全性向上に向けた環境整備に関する研究を行う。具体的には海外事例調査、挙動・観測調査分析、利用者アンケートを踏まえて、小型電動モビリティとの共存を見据えた安全な歩道、車道空間整備に向けた提案を行うこと、また、小型電動モビリティの利用に関する安全教育ツールの開発を進めることを目的とする。
期待される成果
歩道・車道利用を想定した1-2人乗りの小型電動モビリティを対象とした社会的受容性、安全な環境整備に関するアンケートやヒアリング調査により、諸外国の実績を踏まえた検討を行う。
①利用者、社会の受容性を評価する統計モデルを構築することで、わが国の歩道、車道上で起こり得る課題に対して効果的な解決策を提示することができる。この点において先見性があるといえる。
②歩行者、自転車、自動車との共存、分離の方向性について、VR・実走・観測調査に基づき、モビリティ1 台に対する複数利用者とのすれ違い、背面からの追い越しを再現評価するなど、現実の混在状況下で起こり得る課題を明らかにする。
③海外ヒアリング調査に基づいた現実に生じている交通問題や安全対策を考慮することで、さまざまな利用者に受容される安全な歩道、車道空間の具体的条件、特に望ましい自転車通行空間の整備形態を提案する。この点で実際性のある研究といえる。