研究調査

research study

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ウォーカブル・シティ評価手法の開発

プロジェクトリーダー:一ノ瀬 友博
年度:2022年, プロジェクトナンバー:2203C

背景と目的

日本では急激な人口減少、超高齢化を迎え、都市のコンパクト化が進められている。しかし、ただ単に都市をコンパクトにすれば良いわけではなく、都市の活力を維持し、魅力を向上させるために「居心地が良く歩きたくなるまちなか」からはじまる都市再生が2019年に国土交通省に設置された懇談会で提唱され、2020年度から「まちなかウォーカブル推進プログラム」がスタートすることになった。既に、全国で323(2022年1月末現在)の都市がウォーカブル推進都市として名乗りを上げている。本研究はウォーカブルな都市(ウォーカブル・シティ)を横断的に評価する手法を明らかにすることを目的とする。欧米の先進事例を参考にしつつ、日本の都市に適した評価手法を目指す。

期待される成果

国土交通省が進める「まちなかウォーカブル推進プログラム」は、都市のコンパクト化、中心市街地の活性化、低炭素化、そして最終的には環境と調和の取れた暮らしやすいまちづくりを目指している。本プロジェクトでは1年目にウォーカビリティ指標について、国内外の文献と事例のレビューを行い、扱われているスケールが都市レベルからミクロな歩行空間のデザインまで幅が広いことと、指標の対象となる要素が多種多様であることが明らかになってきている。国土交通省も2020年度から評価手法を検討、試行しつつあるため、既に意見交換の機会を持ち、担当課と連携しながら研究を進めることになった。現在の国土交通省の指標は多様な要素を組み込んでいるものの、ミクロスケールを中心としていることに加え、個別に調査が必要で評価の労力が大きいという課題がある。本プロジェクトでは都市レベルでの指標を提案するとともに、ウォーカブルを計測するセンシング技術についても検討する。スケールを横断したウォーカビリティ指標は国外も含め先見性があり、かつ国土交通省の施策にすぐに反映しうるので実際性が高いと言える。

成果物

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