研究調査
research study
≪行政団体連携≫訪日観光客の交通事故リスクの把握と軽減方策に対する学際的・国際的提言
プロジェクトリーダー:土井 健司
年度:2017年, プロジェクトナンバー:1710
背景と目的
近年の訪日観光客の急増に伴い、北海道や沖縄等において、我が国とは運転習慣や交通法規等が異なる交通・安全文化を有する外国人による交通違反や交通事故の発生が増加している。さらに、東京オリンピックが開催される首都圏や京都・大阪・神戸にまたがる広域的な観光資源を擁する関西圏においても訪日観光客の交通事故リスクの増加が懸念される。本プロジェクトでは、韓国、台湾および香港を対象とした1611A PJの知見を活かし、訪日者数が急増しているASEAN各国の規範意識、交通法規、交通文化の下で形成され身体化された運転行動に着目し、交通・安全文化や規範意識の国際比較、交通違反や危険挙動の分析を行い、訪日観光客の安全な運転行動を導くための方策に関する学際的かつ国際的な提言を行う。
期待される成果
訪日観光客向けの有効な安全運転情報の提供に加え、外国人を対象とした運転者教育・コーチング、外免切替の在り方を検討する上での重要な知見の提供が期待できる。また、外国人運転者向けのカーナビ、スマホナビ等での活用することにより、安全かつ先進的なインバウンドツーリズムに大いに資すると考えられる。さらに、交通・安全文化を比較研究することにより、外国の交通安全文化を参考にすることにより、日本人の安全運転を高めることも期待される。