research study
都市のライフスタイルとオートモビリティ
背景と目的
屯社会が進屈して、われわれの日常生活における自動車への依存が一層高主っていく中で、一向に解消されない道路交通渋滞、交通事故、そして大気汚染問題、地球温暖化問など道路・自動車交通に関連するさまざまな課題から、今後の都市生活と車のあり方につしヽて新たな検討が求められている。
わが国では、省が長期的道路整備の方向を検討する中で、道路交通の円滑化対策として、従米型の「交通容拭の拡大」とならんで「交通霊要マネージメント」がとり上げられ、車の使い方、自動車交通需要のあり方にも踏み込んだ政策対応の重要性が認識されるょうになっている。
主た、東京、大阪など大都市囚でのーこj肝変化窒素による大気汚染の悪化に対する政策においても、従来からの車両単体に対する規制強化だけでは対応できないとして、地域的な総械規制の中で自動車交通凪の削減に向けて、走行規制が検討される状況にある。
一方、乗用車の保有は拡大しており、人々の自動車の所有と利用に対する欲求は東京のょうな大都市直としヽえどもますます増加する傾向にあり、われわれのモビリティは一層自動車に依存する方向にある。このような背景の下で、本研究は今後都市環境と車によるモビリティ(オートモビリティ) との共存をはかっていく上で、利用者としての市民のライフスタイルの面から自動の保有と利用の実態と認識を探り、成熟した、持続性のある車社会に向けて、車を社的に賢く使う仕方についての政策検討のための知見を得ることを目的としている。
期待される成果
研究の方法としては、自動車交通をめぐる課題の重要性が高く、公共交通機関が整備され、代替手段によるモビリティの確保がしやすい大都市を対象とすることとし、現在も人口が増大し、自動車保有も増加している東京都市関郊外部の住民について、アンケートによる肛識調査を行うことにした。調査対象者としては、調査期間、費用等の制約から、現在運転免許をもち、日常牛。活に自動車を運転している40歳台の市民に絞った。40歳台の人々は、いわゆる団塊の世代に屈し、多くは戦後すぐに生まれ、わが国の高度成長期に成人となった世代である。モータリゼーションの波の真只中で育ってきたという点で、車社会以前の経験をもちつつ、中:社会と共に歩んできたという層であり、また、21世紀の初頭にも活発に社会で活動していく人々でもあり、今後の車社会を考察する上で重要な集団である。
この意識調査では、自動車の保有と利用にかかわる実態と意識と共に、車利用に対する制約になっている環境問題に対する質問を加えて、車利用の抑制、自制の意識を分析することにした。
このアンケート調査を補足するものとして、内外における関連分野の研究・政策のレビューを行ったほか、わが国の中で自動車保有率が最も高い地域である群馬県両毛地域での車利用の実態、特に複数の自動車を保有する世帯での車両の使い分けを中心に分析を行った。