研究調査

research study

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交通社会の価値観変化と自動車モビリティ パート1:路上駐車の社会ルールを求めて

プロジェクトリーダー:太田 勝敏
年度:1991年, プロジェクトナンバー:H398

背景と目的

モータリゼーションが進展する中で、自動車利用の増加に伴い駐車にかかわる様々な問題も深刻になってきている。道路交通システムがうまく機能するためには、車が「走行する」ための空問としての道路(車道)だけでなく、「停まる」ための空間としての駐車スペースが必要である。しかし、駐車スペースの供給量は圧倒的に不足し、大都市では大量の違法路上駐車が氾濫しており、交通渋滞に拍車をかけているほか、交通事故の誘因となったり、緊急車両の走行に支障をきたすなど、重大な社会問題となっている。
違法駐車が氾濫する一方では、付近の路外耽車場に空きスペースが目立つなど、矛盾した状況が見られ、駐車政策には課題が多いことが分かる。駐車政策としては、それぞれの地区において沿道利用から発生する駐車需要の特性を把握して、それに対応した路外駐車場を整備していくのが原則であるが、既成市街地においてはそのような路外駐車場の整備は困難で、時間がかかる場合が多い。このため、無秩序な違法駐車に代って、歩行者、自動車の通行に大きな支障がない場合には短時問の駐停車を認めるなど、道路空間をより有効に使う工夫が求められている。
本研究では道路空間を希少な社会的資源として捉えて、その有効利用を図る中で路上耽車の整序化を図るという視点から、路上耽車の実態を分析し、各国の駐車ルールを比較検討し、また、ケーススタディにより利用者の行動、意識を分析して、我国の現行)レールの課題を整理し、実効性のある新しい路上空間利用ルールとその適用方法の提案に向けて検討を加えた。

成果物

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