研究調査

research study

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セーフシステムアプローチを用いたタイにおける二輪車重大事故削減施策検討

プロジェクトリーダー:吉田 長裕
年度:2024年, プロジェクトナンバー:2413A

背景と目的

タイでは、二輪車の関わる事故件数、死傷者数は40%を占め、負傷者数では77%に上っている(2002~2017)。国際比較では、二輪事故による死亡率は世界で最も多く(2015)、その多くは不適切な二輪車の運用にある(2020)。タイにおける日本メーカーの二輪車シェアが9割を占める一方で(2023)、その利用背景については明らかになっておらず、有効な交通安全政体系を確立するには至っていない。
そこで、本プロジェクトでは、タイにおける二輪利用者の不適切な利用を取りまく実態調査を行い、セーフシステムアプローチの観点から諸課題を整理しつつ、実行可能な介入策の提案を行うものである。なお、本案件は、IATSS-ATRANS連携テーマとして実施するものである。

期待される成果

不適切利用者の心理やモビリティニーズを深掘りするとともに、タイにおける工学、教育、取締などの交通事故削減策における課題を整理し、具体的かつ実施可能な介入策を意思決定者に向けて提案することを想定している。なお、その際の提案主体については、IATSSと長年パートナー関係のあるATRANSで、これにより、二輪車事故の減少を加速的に進めるための施策体系とともに2030年までのSDGsの目標達成に向けて、タイにおける調査研究活動を自律的かつ継続的に進めるための体制づくりにも貢献したい。

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