research study
数寄屋橋交差点における快適な交通環境 Sグループ(Social Engineering Approach)
背景と目的
0 0 5研究チームは、 上期から「数寄屋橋交差点における残留者の問題」をひきついだので、 あくまでも「残留者」を中心に、 調査のデザインを具体化することにした。つまり、 上期においては、 あくまでも、 数寄屋橋交差点における人の流れを、 総体的に客観的匠把握すること匠主眼がおかれたので、 残留者匠しても、 何分匠1件の割合で残留者が発生するのかといった頻度の問題としてとらえられている。これに対して、 下期の継続研究においては、 こうした残留者に面接調査をおこない、 残留者の心理や意識をとりだすことに主眼をおくことにした。しかしやっていくうちに、 次第に欲がでて、 二つの分科会が派生し、 大きくは三つのセクジョンから構成されることになった。一つはいうまでもなく、 残留者面接調査(s調査) である。しかしこれは予備調査の結果、 必らずしも十分な数のデータが得られる保証のないことがわかった。つまり、 大勢の人のみている前で、 面接調査をうけることに抵抗を感ずる歩行者も多く、 調査拒否の頻度も高いことがわかったのである。せっかく発生した残留者忙調査拒否されたのでは、 デークがほとんど集まらなくなってしまう。そんなわけで、 残留者面接調査を中心に据えながらも、 それを補足する調査も考慮しなければならなかった。
そこでそれを補足する意味で、 交差点周辺の企業に通勤する会社員を対象に、 調査票配布の留置調査(TA調査) 忙よって、 データの量的不足を補足するように考案した。これらはいずれも意識調査であって、 S調査が質的な側面を、 TA調査が量的側面をカバーする関係になっている。ところが更に欲がでれば、 数寄屋橋交差点の危険度( 残留者発生頻度) は、他の交差点匠おける人の流れの実態との比較を必要としてくるであろう。そこですぐ隣接した銀座四丁目( 非スクランプル) との比較をおこないながら更匠現象解析を深める分科会が形成された。これは意識調査ではなく、客観的な観察調査(TK調査)である。
以上が005研究チームの研究分担課題であるが、上期の研究と比べると、一方では残留者の意識調査という形で、 内部的に深化がみられる反面、 他方では他の交差点との比較という形で、 外部的に拡大がみられ、 二つの方向匠研究が発展していったということができよう。すなわち、005 研究チームは、001および00 2の上期研究の延長であるというタテの関係と、 銀座四丁目との比較というヨコの関係とを統合したもので、 対角線上に三つの分担課題を配置しながら、 最終的にはある種の提言をめざしておこなわれたものである。