褒賞

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第37回 平成27年度(2015年)

業績1

業績題目

人流、物流、そして地域活動を効率化する協働 -ヒトものバスの導入とコンセプト-

受賞者

ヤマト運輸株式会社、岩手県北自動車株式会社

バスを利用する高齢者

受賞理由

ヤマト運輸株式会社と岩手県北自動車株式会社は、平成27年6月に路線バスを利用した「客貨混載輸送」を都市間バス路線である盛岡・宮古間、ローカルバス路線である宮古・重茂半島間の2路線で開始しました。
過疎地でのバス事業・物流事業は、過疎化・高齢化などによって収支が悪化しており、路線網維持が難しく、物流網維持コストも増大し、運転手も不足しています。
この事業では、2社が協力し都市間路線で従来のトランクルーム活用ではない、バス車両の大幅改造した「ヒトものバス」によって宮古へ荷物を運び、重茂半島へはローカル路線バスで運んで、ヤマト運輸のドライバーに引き渡すもので、地方バス路線の維持可能性が高まり、物流事業の、サービス水準を維持する利点があります。
客貨混載は我が国初のものではありませんが、客貨混載が持続可能となるように、車両の改造・輸送ダイヤの調整を実施し、地域の高齢者等の見守り活動の充実や特産品の物販企画にも寄与していることは高く評価できます。

業績2

業績題目

人と公共交通を優先した交通まちづくりへの挑戦 -四条通道路空間再配分整備事業-

受賞者

京都市

車や人々が行きかう四条通

受賞理由

国際文化観光都市の京都市では、自動車交通に過度に依存しない公共交通優先型のまちづくりに取り組み、平成11年基本構想、平成13年基本計画を打ち出しました。平成17年に地元商店街の要望書「心地よく歩ける四条通」の実現のため、平成18年「歩いて楽しいまちなか戦略推進協議会」を設置し、議論を開始し、平成22年「歩くまち・京都」憲章を制定し、「四条通歩道拡幅事業」がシンボルプロジェクトとして位置づけられました。
四条通で社会実験を2度実施し、道路空間再配分のための課題検討や地元との調整を図り、改良工事は平成27年10月に完了し、従前の混沌とした状況は大幅に改善されました。
中心市街地を公共交通優先とし、歩いて楽しい、人に優しい空間として再生する考え方が、日本では進展しない中、車線減を伴う歩道拡幅を日本で初めて実現したことは、今後の交通まちづくりの嚆矢として高く評価するものです。

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