award
第30回 平成20年度(2008年)
業績1
業績題目
那覇市国際通りトランジットモール導入によるまちづくり実践
受賞者
那覇市国際通り商店街振興組合連合会
受賞理由
那覇市国際通りトランジットモールは平成11年に提案され、平成13、14、15年度に「国際通りトランジットマイル社会実験」という愛称で社会実験が行われ、平成17年に課題を整理して再度試行し、平成19年の2月、3月には毎日曜日の試行、平成19年4月1日から現在の毎日曜日の実施に至りました。国際通りは、那覇のメインストリートとして発展しましたが、郊外大型商業施設進出などにより、活力を失っていました。しかしトランジットモール実施時には、地元客も戻り、地域行事の実施など、都市の活性化にも貢献しています。国際通りのトランジットモールは、地元商業者、自治体、警察、関連事業者が協力し、公的支援を活用した社会実験により継続の可能性を配慮したものであり、我が国の同種の事例の中でも抜きん出て成果をあげています。海外の事例に比べて見劣りする部分や解決すべき課題もありますが、長年にわたる取組みは、高い評価に値します。
業績2
業績題目
韓国全州市の歴史的町並み再生による中心市街地活性化
受賞者
全州市
受賞理由
韓国全州市は市の中心部に文化史跡地が多く集まっており、国内最大規模の都心圏集成韓屋村がありましたが、高度経済成長期に、都市部への人口流入に対処するニュータウンを郊外に建設したため、中心市街地は取り残され、衰退しました。中心市街地の活性化を図るため、中心市街地の韓屋街を再生し歴史的な町並み保存区域を定め、法制化して、全州韓屋村として宿泊可能な体験型の文化施設として整備し、地元や国内外の観光客も誘致し中心市街地の賑わいを再生することに成功しました。古い町並みの保存は、世界的に行われていますが、古い町並みを生かし新たに町並みを再興し活性化していくものは新たな試みとして評価できるもので、更なる発展も期待できます。周辺の市街地の再開発や手付かずの部分などに解決すべき課題も残っていますが、日本の知見も生かし、長年にわたる根気のある取組みそのものは、高い評価に値します。